2011/09/06

レビュー(6)

★★★☆☆
Omar Sはデトロイト・ハウスの次世代を担うと期待されているハウスプロデューサー。Fabricシリーズにも登場済み。

このアルバム、ちょっと最初の数曲はピンとこなかった。その理由はと探ってみると、ややBPMが低すぎたせいか。サウンドは、ムーディーマンがアフロハウスとでも呼ぶべき煙たいハウス、セオ・パリッシュがもう少し綺麗めのハウスをやっているとしたら、このオマーSはややテックハウスより。BPMはデトロイトハウスらしく低めに(120前後)、テクノ的な上物もあり、ハウシーな上物も有りといったところ。かなりテクノ的に潔癖な感じ。

こういうアルバムは聞けば聞くほど味が出るので、もう少し何度かしっかり聴いてみたい。

Ezekiel Honig
Type
発売日:2011-05-10

★★★★☆
Ezekiel HonigはNYで活動する、アンビエントとIDMの中間ぐらいの独自のサウンドを発表しているミュージシャン。Kompakt系ともまた違った若干アブストラクトな音響が特徴で、曲によってはイタリアのRod Modellのようなミニマルダブ+アンビエントのようにもなるが、独自の個性を発する人物。本作はTypeからのリリースで、個人的にはやや意外な取り合わせだったが、聴いてみて納得、Typeのレーベルカラーにもマッチした作風になっている。

この人はMorgan Packardという人物とのコラボレートが名盤で、個人的にはGasにも匹敵する作品だと思っているのだけど、上物がシンセパッド/ドローン中心だったその作品と違い、このアルバムはネオクラシカルも思わせるようなピアノやギター、サンプルが上物になっている。#1、#4、#5のようにビートレスのドローン~アンビエント~ネオクラシカルな曲も収録。ややざらついたサンプル使いはTypeというレーベルカラーによく合っていると思う。#6はBPMが低く、ダウンテンポ?とも呼べる曲。今までやや安易に聞こえなくもなかった上物が、今回ずいぶん凝ったものになり、キックの刻みも四つ打ちをベースにしながら個性的で、ミュージシャンとして新たなる一歩を踏み出した感がある。

Typeと言うレーベルのファン、ネオクラシカルやミニマルダブ(アンビエント寄り)のファン、アンビエントのファンなど幅広い層に訴えかけそうな良作。

★★★★★
Afefe Ikuはコンゴ共和国のアーティストで、楽曲中のナレーションによれば「アフロキューバンハウス」とされている。アフロ色の強い(カリンバなどが使われる)、しかしデトロイトハウスのような綺麗めのシンセパッドもあったりして、独自色が強いが決して聴きづらくないアフロハウス。個人的にはかなりの愛聴盤です。これが2008年発表の唯一のアルバムで、現在は活動していないのだろうか?

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