2011/09/24

レビュー(14)

Trans Am
Thrill Jockey
発売日:2010-04-20

★★★☆☆
トータスと同時期からスリル・ジョッキーで活動していた(マッケンタイアプロデュース盤あり)ロングキャリアなトリオの2010年作。

彼らというとアルバム「TA」でニューウェーヴのパロディをやっていたりして、シカゴ音響派/ポストロックの例に漏れずハードコア出身らしいが、比較的コアなポストロック界隈ではユーモラスなイメージがある。

このアルバムでも例えば#6で激しいギターソロ+ドラムス連打をしていても、何処かクリシェと言うかフェイクっぽく、裏で鳴っているスペイシーなシンセが演者と曲との「距離感」を演出しているのが良い。1分程度のブリッジになる小曲が収められていて、ここでもフェイクっぽい姿が見られる。基本的にこのレガシーな音色のシンセが主役で、大雑把に言えばステレオラブ+トータスと言う感じ。ドラムスは豪快で音取りもよく、ドラムスにかぎらず全体的にクラウトロックを意識している感じがする。

彼らの過去作は数枚持っているだけなのだけど(これが9thかな?)、他の盤にも興味が出てくる良盤。

0 件のコメント:

コメントを投稿