CAPTAIN TRIP RECORDS キャプテン・トリップ・レコーズ
発売日:2007-03-20
★★★★☆
Mani NeumeierとPeter Hollingerという二人のドラマーがバリに訪れて現地のガムラン奏者と行った狂乱のセッションを収めたもの。もともとトライバル志向の強かったノイマイヤーのソロアルバムの延長といえる。
二人のドラマーが参加しているだけに、単なるワールドミュージックでなく、一種独特の快楽性・中毒性のあるトランシーパーカッションサウンドになっている。ガムランの限られた音階・ミニマルに繰り返されるドラムス辺りがサウンドの肝か。先に書いたように、ノイマイヤーはソロアルバムでトライバル志向が強かっただけに(Privatなど)、ツボをわきまえたドラムスで見事にガムランをサポート。トライバルサウンドを快楽へと押し上げていて、ワールドミュージックでもクラウトロックでもないレベルにサウンドを導いている。
近い存在として、日本のディジャリドゥ奏者GOMAの関連プロジェクトや、同じクラウトロックのドラマーJaki LiebezeitのDrum Off Chaos作品(レビュー済み)などを想起させる。両者ともトライバルなサウンドに西洋的なドラムキット導入して融合させ、新たなるエスノサウンドを作り上げている好例。Rovoなども思い出させる部分も。
リーベツァイトといえば初期CANにおけるトライバルなドラミングが著名で、この盤もその影響下にある一枚といえる。本来の意味でのトランスサウンドに興味がある人におすすめ。
Mani NeumeierとPeter Hollingerという二人のドラマーがバリに訪れて現地のガムラン奏者と行った狂乱のセッションを収めたもの。もともとトライバル志向の強かったノイマイヤーのソロアルバムの延長といえる。
二人のドラマーが参加しているだけに、単なるワールドミュージックでなく、一種独特の快楽性・中毒性のあるトランシーパーカッションサウンドになっている。ガムランの限られた音階・ミニマルに繰り返されるドラムス辺りがサウンドの肝か。先に書いたように、ノイマイヤーはソロアルバムでトライバル志向が強かっただけに(Privatなど)、ツボをわきまえたドラムスで見事にガムランをサポート。トライバルサウンドを快楽へと押し上げていて、ワールドミュージックでもクラウトロックでもないレベルにサウンドを導いている。
近い存在として、日本のディジャリドゥ奏者GOMAの関連プロジェクトや、同じクラウトロックのドラマーJaki LiebezeitのDrum Off Chaos作品(レビュー済み)などを想起させる。両者ともトライバルなサウンドに西洋的なドラムキット導入して融合させ、新たなるエスノサウンドを作り上げている好例。Rovoなども思い出させる部分も。
リーベツァイトといえば初期CANにおけるトライバルなドラミングが著名で、この盤もその影響下にある一枚といえる。本来の意味でのトランスサウンドに興味がある人におすすめ。
★★★☆☆
93年作。折からのテクノブームによるクラウトロックの再評価に乗って、Mani Neueierの再評価に繋がった歴史的名盤。湿気たフュージョンになってしまったGuru Guruで評価がガタ落ちだったマニさんの「今」が、この盤によって見直されるようになった記念すべき一枚。初版は特製木製ケース入りだが、これは後でキャプテントリップが再販した紙ジャケット盤。元々はマーキーのクラウトロック集成に載っていた憧れの一枚でした。
その「原始」というタイトル通り、ドラムキット一丁(内ジャケに全裸のマニさんの写真入り)でマニさん独自解釈のトライバル/エスノを表現した作品。ドラムスのフレーズの連呼に、ベルやヴィブラスラップ、スティールパン等のパーカッションや奇妙なヴォイスが加わり、独自の世界を作り上げている。後の作品のようなノリノリのトランシーさはないもの、地味にやりたい放題やっている感じが伝わってくる快作。当然マニさんにテクニックはあるものの、決してそれをひけらかす作りになっていないのも重要な点。
ドラムキット=西洋楽器を使っていることによるエスノの混交による新たなるエスノの創造と言ったら大袈裟か。しかし、この後のマニさんによる諸作品のキーポイントの一つがそこにあると思う。もう一つはクラウトロックの持っていたミニマル感/トランス感を現代に蘇らせたこと。それはマニさんが担っていたものでもある。言うまでもなく、高名なZero Setセッションに加わっていたから。
クラウトロック再評価の一翼としても、ロックの歴史としても重要な一枚。
93年作。折からのテクノブームによるクラウトロックの再評価に乗って、Mani Neueierの再評価に繋がった歴史的名盤。湿気たフュージョンになってしまったGuru Guruで評価がガタ落ちだったマニさんの「今」が、この盤によって見直されるようになった記念すべき一枚。初版は特製木製ケース入りだが、これは後でキャプテントリップが再販した紙ジャケット盤。元々はマーキーのクラウトロック集成に載っていた憧れの一枚でした。
その「原始」というタイトル通り、ドラムキット一丁(内ジャケに全裸のマニさんの写真入り)でマニさん独自解釈のトライバル/エスノを表現した作品。ドラムスのフレーズの連呼に、ベルやヴィブラスラップ、スティールパン等のパーカッションや奇妙なヴォイスが加わり、独自の世界を作り上げている。後の作品のようなノリノリのトランシーさはないもの、地味にやりたい放題やっている感じが伝わってくる快作。当然マニさんにテクニックはあるものの、決してそれをひけらかす作りになっていないのも重要な点。
ドラムキット=西洋楽器を使っていることによるエスノの混交による新たなるエスノの創造と言ったら大袈裟か。しかし、この後のマニさんによる諸作品のキーポイントの一つがそこにあると思う。もう一つはクラウトロックの持っていたミニマル感/トランス感を現代に蘇らせたこと。それはマニさんが担っていたものでもある。言うまでもなく、高名なZero Setセッションに加わっていたから。
クラウトロック再評価の一翼としても、ロックの歴史としても重要な一枚。
★★☆☆☆
Mani NeumeierのテクノプロジェクトLover 303。タッグを組んでるコニーは残念ながらコニー・プランクではなく(当然?)、Conni Malyというマニさん周辺で活動している人物(女性だろうか?)。マニさんのテクノ作品ということで、名盤Zero Setに近いアイデアといえばアイデアだが、メインがメビウスの奇妙なシンセと違い、303とあるようにアシッドシンセが主体になっている。他にはスポークン・ワード(全般)、ギター(#1#8のみ)が使われる。4つ打ちが使われるがマニさんがエレドラを叩いているのか、それとも打ち込みなのかは不明。ドラムスの叩き方もリズムキープはシンセ音に任せて、オカズ主体のクリスピーなスタイルになっている。
もう少しマニさんのドラミング主体にしたほうが面白かったかも。クラウトロックでもZero Setには残念ながら遠く及ばず、同傾向のLiebezeitのClub Off Chaosの方が完成度は上。マニさんもBurnt Friedmanのようなテクノ/エレクトロニカの最前線で活動している良いパートナーを見つけてほしい。でも、このアルバムもマニさんのドラムを中心に聴いていれば十分に楽しめて、そこまで酷いわけでもない。でも人力テクノ(死語)的他作品のほうが楽しめる。
Mani NeumeierのテクノプロジェクトLover 303。タッグを組んでるコニーは残念ながらコニー・プランクではなく(当然?)、Conni Malyというマニさん周辺で活動している人物(女性だろうか?)。マニさんのテクノ作品ということで、名盤Zero Setに近いアイデアといえばアイデアだが、メインがメビウスの奇妙なシンセと違い、303とあるようにアシッドシンセが主体になっている。他にはスポークン・ワード(全般)、ギター(#1#8のみ)が使われる。4つ打ちが使われるがマニさんがエレドラを叩いているのか、それとも打ち込みなのかは不明。ドラムスの叩き方もリズムキープはシンセ音に任せて、オカズ主体のクリスピーなスタイルになっている。
もう少しマニさんのドラミング主体にしたほうが面白かったかも。クラウトロックでもZero Setには残念ながら遠く及ばず、同傾向のLiebezeitのClub Off Chaosの方が完成度は上。マニさんもBurnt Friedmanのようなテクノ/エレクトロニカの最前線で活動している良いパートナーを見つけてほしい。でも、このアルバムもマニさんのドラムを中心に聴いていれば十分に楽しめて、そこまで酷いわけでもない。でも人力テクノ(死語)的他作品のほうが楽しめる。
0 件のコメント:
コメントを投稿